2022/06/01

1623【地球侵略病原体】昨夏はオリパラ第五波暑苦し今年はプーチン第六波の初夏


 いま地球を侵す2大病原体、コロナとプーチン、願わくはこの2病原体が合体してくれんことを、たぶん、毒を以て毒を制する結果になるだろう。クレムリン宮殿の一室をピンポイントで狙う生物兵器ってあるかしら。
 2022年も6月を迎えた。いつものように先月の状況まとめを書く。

●日本コロナ状況

 まずは先輩格のコロナの話からはじめよう。2020年正月に始まって以来2年5カ月、さすがに飽きたという感もあるが命にかかわるからそうもいかない。地球上どこでもそれなりに大変らしい。
 地球上の人間は生物としてはみな同じだから、命にかかわるとなると同じような行動をするものだと思っていたが、国家という囲い込みの中でそれぞれ異なるのが、面白いと言うかヘンだと言うかコワイというかバカというか。



 まず日本コロナは、第6波がピークを越えてから減衰するそぶりを見せながらも、ぶり返したりして、コロナのヤツはなかなかしぶとい。みんなしびれを切らして、とうとう堪忍袋の緒が切れた経済界の圧力で、政府は新たなコロナ対策を出さざるを得なくなった。

 要するに、マスクしなくていいよ、飲み会やってもいいよ、あちこち動いてもいいよ、外国からの観光客を呼び込んでもいいよ、緩和緩和また緩和である。要するにコロナ以前と同じってことである。

 ただし、さすがにまだコロナが居座っていて、日に万を超す感染者が出ている状況なので、なんだかへっぴり腰緩和で、段階的な緩和策を手探りで始めている。ぶり返したらまた緩和取りやめにするのだろう。臨機応変と言えばよいことだが、へっぴり腰と揶揄される。
 とにかく、コロナを克服したぞ、いや、克服しつつあるぞ、いや、克服したかもしれない、てなところが、政府も専門家もそして普通の人(わたしのこと)の思いである。

 わたしは5月中に東京の美術館へ1日だけ出かけた。飲み会に誘ってくれる人はいない。ましてや仕事のお誘いは皆無である。
 老人に残される社会はもうネット空間の中にしかない。少なくなるばかりの友人知人たちとの日常やり取りはSNSやEメール、年寄りの好きな同期会はZOOMでやる有様だ。
 これがコロナがもたらした高齢社会の現実である。

●隣国コロナ状況

 さて、海の向こうのお隣ではどうなのかと見れば、南コリアは感染数累計は、いつの間にかロシアを追い抜いて、世界ランキング7位に登場している。新大統領がつい先日に就任、さっそく腕前を試されるから大変だ。
 北コリアも突然に大感染とて、キムジョンウン親分さえもマスクして登場するくらい大変らしい。でも南コリアからのワクチン支援の申し出を断ったそうだから、コロナにも負けない親分だ。


 そしてチャイナでは大都市の上海で3月に突然大流行となり、そこは最初の武漢での封じ込め成功体験がある国家だから、上海でも強烈な都市封鎖で2500万人もの住民の外出禁止を約2カ月も続ける。シーチンピン親分が率いる強権国家ゼロコロナ政策はすごい。

 2ヶ月も封鎖すると、社会経済文化コミュニティー崩壊が起きてきて、さすがに市民や企業からおおいに不平が高まったらしい。だが、とうとう不平もコロナも押さえつけ成功、この6月1日ようやくロックダウン解除だそうだ。チャイナではそのロックダウンが都市崩壊ともいうべき数々の問題を、今後どう立て直すかが問われるのだろう。

 チャイナがゼロコロナ政策であるのに対し、日本も含めて世界各国が免疫論によってどちらかと言えば共生コロナ政策により、あいまいな動きでコロナ延命状況が続く。
 どちらが良いのかわからないが、もしもこれで強権国家賛美が起きると今後世界にどう影響するのか、考えるとコワイ。プーチン戦争が世界各国にもたらしている軍事国家賛美と通底するものがある。

 このところなんとなく感じるのは、地球はまた東西2陣営の対立時代になりそうなことだ。一方はロシア・チャイナを中心とする陣営、もう一方はアメリカ・EUを中心とする陣営である。東西冷戦時代の再来だろうか、よく分らない。

●プーチンは対西側兵糧攻め

 コロナウィルスと並ぶもう一つの地球病原体プ-チンロシアがやっているウクライナ侵略戦争は、2月下旬に始まって今やもう4カ月になったが、まだ止まない。1か月ほどで作戦変更して、ウクライナ全体制圧方針から、南部と東部を占領するらしくそちらへの侵攻が激しい。

 ウクライナも西側諸国から武器援助を受けて、果敢に抵抗しているが実際の戦況はそれほど良くもないようだ。だが、ここにきて世界への影響は一段と著しいものがある。地球上の各地区の経済はどこもかしこもネットワークして動いてるので、西側諸国がロシアを経済制裁すると、その跳ね返りがやってきているようだ。

 まずはロシアがガスエネルギー小麦の世界的な供給国であるので、制裁措置でそれらが途絶えると世界で物価上昇になる。ヨーロッパはエネルギーのロシアへの依存度が高いらしい。その点で、アメリカは平気なのだろう。

 ウクライナも実は小麦の輸出国なのだが、ロシアが侵攻してきて黒海の港の封鎖をして、輸出を邪魔している。ロシアからもウクライナからも小麦が輸出されないと、世界は食糧危機となる。港の封鎖を解くには経済制裁解除が条件だとプーチンは言う。ポーランド方面の陸続きで輸出する策が講じられるようだが、果たしてうまくいくのか。

 どうやら分ったのは世界を兵糧攻めする作戦である。プ-チンの側にはガスエネルギと小麦という人質があるのだった。更に言えばウクライナのザポリージャ核発電所も人質と言える。ロシアにある核兵器を使わなくても、それと同様の効果を持つのだから、始末に悪い。

 これらは西側諸国では分かっていたことだろうに、どうするのだろうか。わたしはコロナで世界各国がそれぞれ食料囲い込みに入るだろう、だから食糧危機が来る怖れがあると、去年中ごろに心配しだしたのだが、今になってプーチン戦争でそれが急に現実味を帯びるとは思わなかった。

●コロナにプーチン敗北の日を待つ

 ウクライナでのプーチン戦争は、2014年のクリミヤ半島侵略以来もう8年も続くが、コロナと合わせてどこまで地球の疲弊が進むのだろうか。厄病神プーチンがコロナに罹って倒れ敗北の日が来ることを期待するばかりの地球世界である。どうやらプーチンは基礎疾患があるらしいから、コロナに期待する価値は効果あるだろう。

 それにしてもプーチンさえ倒れれば解決するって、地球世界はそんなに簡単な原理で動くものなのか、どこか騙されているような、夢でも見ているような、SF世界に入り込んだような、何とも不思議な気分である。

 いまウハウハ儲かっているのは兵器産業と言われている。プ-チン戦争をやらているのは彼らだと言う陰謀論もあるようだ。



 ならばぜひとも開発してほしい兵器がある。クレムリン宮殿のある一室だけピンポイントで狙うことができる、コロナウィルス搭載の生物兵器である。できそうな気がするが、これができると戦争が終わるから、兵器屋さんが開発するってのは技術的に可能でも、まったくのおとぎ話であろう。

 コロナ後の世界を見たくて長生きしようかと思ったが、どうやら見える日はまだまだ遠いようである。日々のコロナと戦争のドタバタに好奇心を持って、野次馬根性だけで暇つぶしして生きているが、もう疲れて来た。
 去年夏はオリパラとコロナ第5波で大迷惑だったが、今年はオリパラなくて半分せいせいと思ったら、コロナ第6波ぐずつく間にプーチン戦争が来て、もう暑苦しい初夏である。

昨夏はオリパラ第五波暑苦し 今年はプーチン第六波の初夏

●「戦争プロパガンダ10の法則」

 こんな本を読んだ。原書が出版されたのは2002年、つまり例の9・11事件の後、USA軍が戦争を起こしたばかりの時に書かれたもの。


 内容は、それまでの数多くの戦争を振り返ると、戦争当事国の政府や国民たちは、戦争を正当化する宣伝文句をあれこれと声高く言うが、整理すると「十の法則」がある。その本の目次が法則項目なのでここに載せておく。今、ウクライナでプーチン戦争3か月目、この法則が当てはまるかしらと読むと、実に面白かった。
 その法則とはつぎのようである。(目次のページ)

 だが著者の前書きには、更にこれにもうひとつの法則を書き加えているので、そこのくだりもここに載せる。

(2022年6月1日記)

 

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