「マンション」とは。庭園もある邸宅のことである。典型例はUSA大統領がいるホワイトハウス。
日本のマンションとは、不動産屋がニセ宣伝で勝手つけたいい加減な名称である。わたしは使わない。
ではなんというか、「区分所有共同住宅ビル」ということにしている。
金持ちも貧乏人も堅気もヤクザも若者も年よりも所有者も借家人もいるのだが、切って切り離せない運命共同体の呉越同舟の建物であるから、無理なことがいっぱいある。
東日本大震災では津波被害での街の壊滅が喧伝されているが、阪神淡路大震災のようなビルの被災についての報道は見ない。
今度の地震では壊れたビルはなかったのかと思っていたら、今朝の朝日新聞東京版に「被災マンション解体できない」との見出しで、「仙台市内では少なくとも60棟が「全壊」とされる」とある。
やっぱりあるんだ。今後、これらの建て替えが大問題になるはずだ。
大問題は既におきているとある。
全壊建物の解体のために法的に必要な、区分所有者全員の同意がとれなくて、困っているそうだ。
解体だけじゃなくてこれからの建て直しだって、同意をとるのは大変である。
他人に貸して外国に住んでいる区分所有者だっているだろうし、なんだかわけの分らない人もいるだろう。
規模が大きくなると同意はますます大変だ。
建替えるには巨大な資金の負担が、区分所有者それぞれにかかってくる。
それをすぐ出せる金持ちもいれば、二重ローンになってしまうので不可能な貧乏人もいるだろう。
それらが同じ権利で建て替えというひとつの舟に乗ろうとしても、無理なことだらけは当然である。
はじめに呉越同舟と書いたのはこのことである。
阪神淡路大震災の後でこの困難さが身に沁みたはずなのに、あい変らずマンションという区分所有共同住宅ビルの建設は続く。
売るほうは知っていて頬かむりだろうが、買うほうも忘れているらしくて、けっこうな市場である。
行政の側でも、公的賃貸住宅の建設はどんどん縮小して、区分所有住宅ビル建設に支援をする制度ばかりをつくる。
なんだかおかしい。原発村の原発事故と同じくらいヘンである。マンション村(建設業界+不動産業界+金融業界)の政治的陰謀じゃないかしら。
賃貸住宅なら区分所有のような問題はないのだが、どういうわけか賃借住宅を嫌がる人が多い。戦前は都市の中で住むのは借家が当たり前だったのになあ、。
低金利ローンで借金まみれの不動産でも資産を持つと保守層となるだろうという、保守派の55年体制確立のための国民総中流意識植え付け作戦が成功したらしい。
東日本大震災の居住復興政策には、ぜひとも公的賃貸住宅の供給を重点的にやるべきだとおもっている。
民主党だからそのような政策が出るかと思っているのだが、どうも二重ローン対策ばかりである。
またもや金を貸して借金まみれの持家政策推進であるらしいのが、がっかりである。
●参照→くたばれマンション
http://datey.blogspot.com/search/label/%E3%81%8F%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%82%8C%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3
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