2011/07/20

453 一億総電気麻薬中毒(電麻中)

 原発がその立地する地域の麻薬であるということは、だいぶ前から言われている。原発関連税収ほしさの地域経営に貪してしまっているからである。
 ところがこうやって、福島第1原発事故、核物質降下、節電、全国原発停止、脱原発、反脱原発などの一連の騒ぎを見ていると、これはもう電気そのものが麻薬なんだ、わたしたちみんなが電気麻薬中毒になっているんだと、わたしはつくづく思うようになってきた。

 わたしの幼少時代(1950年代前半まで)のある城下町小都市での生活を思い出せば、電燈は20燭光(今で言う20Wか)が一室に一灯づつと、居間にラジオが1台、たったこれきりであった。親子5人がこれで普通の生活をしていた。
 いまやわたしの住いにはどれほどの電気器具があるのか。電燈だって一室に40wから100wの電球が2灯も4灯もある。全部はとても勘定ができないくらいある。
 
 こんなに必要なのか、と思えど、この電燈の明るさ、このインタネットや電話の便利さ、エアコンディショナーの快適さ、冬の便座の暖かさ、夏の冷たい飲み物などなど、いったん体験したらこれから逃れられない。
 電気器具はアヘン吸引器具であり、わたしはアヘンもコカインも知らないが、確実に麻薬中毒患者である。

 わたしたちは長い時間に亙ってすこしづつ電気麻薬を注入されてきて、すっかり中毒患者にさせられていたことに、今、気がついた。
 わたしは少なくともテレビジョンなる電器麻薬中毒にはなっていないが、インタネット電磁麻薬中毒患者であることは確実である。
 
 そんなところに節電騒ぎであるが、要するにこれは麻薬製造工場が故障して、麻薬の供給が切れたので、中毒患者が禁断症状を起しているのである。
 一億総電気麻薬中毒(電麻中)で、総禁断症状である。
 麻薬が切れたかわりに核物質つまり加工前の麻薬製造原料が飛び散って、電麻中患者のだれかれにかまわず襲いかかっている有様である。

 そこで、電麻中毒患者たちは、こんな汚い怖い核物質の原料から麻薬を作るのはやめようという派と、いや汚くても怖くてもこの原料がいちばん安いんだから作り続けようという派に分かれて、いがみ合っているのである。
 この後者のバックには、これまで核物質原料麻薬工場を作り経営してきた巨大な既得利権集団が控えていることは、これまでの超巨額投資からみて当然に考えられる。
 
 こういうとき庶民はどう考えるべきだろうか。
 まずは電麻中から抜け出すべきであろう。ヤクは適切に使えば薬である。
 次は汚く怖い原料による製造をやめるべきであろう。安価な毒より高価でも安全な薬を供給してほしい。

 さて、麻薬製造書の故障現場が撒き散らしている核物質は、脱原発への強烈なる麻薬解毒剤であろうか。
 それとも、更なる原発推進への麻薬強化促進剤なのだろうか。

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