昨日の「738地震津波火事原発3年目(10)」からのつづき
(現場を知らない年寄りの机上心配繰り言シリーズ)
先般、今や日本民族は津波を恐れて内陸に大移動だと書いたら、今日の新聞に地価公示(2013年1月1日現在)が載っていて、すでにその傾向が地価に表れたそうだ。
東日本大震災被災地では、特に内陸部や台地上の土地の価格が上昇しているらしい。あたりまえながら、そちらに移転する需要がたくさんあるから、地価が高くなる。
仙台都心部では共同住宅(いわゆる分譲マンション)が売れて、高額になりつつあるという。石巻では高台の住宅地が飛びぬけて高額になった。
困ったことである。これでは被災者は2重に苦を蒙ることになるのだが、それへの地価抑制政策はどうなってるのか。
アベノミクスではそのへんはどうなっているのだろうか。あ、インフレ政策だから高地価は政策どおりなのか。困ったもんだ。
関東では今、超高層共同住宅ビルがにょきにょき林立中の川崎・武蔵小杉の地価上昇がものすごい。困ったものである。そもそも高層の共同住宅ビルは地震に根本的に弱いのであることがわかっているのだろうか。
このことの問題は別にくどくど書いているからそちらに譲る。
http://homepage2.nifty.com/datey/kyodojutaku-kiken.htm
地価抑制策がないどころか、地価が上昇して景気がよくなったと喜んでいる向きが多いらしい。不動産屋とか土地を担保に金の貸し借りする企業や金融業はよかろう。
だが、地価が高騰して金のない庶民は、ますます津波危険地域に住まざるを得ないことになる。
家ってものは借金して買わなければ日本では暮らしが成り立たないって、ヘンなことになっている。もっと公的な賃貸借住宅を教習するべきである。
そして高地価に関係なく庶民が民族移動して、津波や災害から逃れる都市づくりをするべきと思うのだが、被災地ではどうなっているのか。
被災地では大量の災害公営住宅の供給画があるようだ。これなら地価には関係なく移住できるからよろしい。わたしは賃貸借居住主義者だから喜ばしいことであると思う。
公営住宅に入居者するひとびとが、家が買えないからやむを得ずそれを選ぶのではなく、積極的に選んで住む時代になってほしい。
どうか負け組意識になってほしくない。賃貸借住宅のほうがよいのだと、自治体はそのような公営住宅の供給をしてほしいものだ。
70年代から持ち家政策が進んで、賃貸借住宅政策がおろそかになり、公営住宅供給もどんどん細ってきている。
それが賃貸借住宅の質的低下をもたらすと同時に、持ち家も価格を下げるためにミニ開発と郊外地立地で、こちらも質的低下である。価格を下げるために戸数を稼ぐ高層巨大共同住宅ビルも同様である。
いまようやくにして社会政策として、公営住宅が再登場してきたことを喜ぶのだが、巨大災害がその機縁であること悲しいし、一般政策には広がる気配がないのも悲しい。
とりあえずは、その災害公営住宅に移り住む人たちが、防災集団移転事業による自力建設の住宅と同じがそれ以上に良い居住環境になって、賃貸住宅として続いていくことを期待している。(明日の記事につづく)
●参照「地震津波火事原発コラム」一覧
http://homepage2.nifty.com/datey/datenomeganeindex.htm
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