病院とはなんと時間を食うところか、足が痛いだけで入って出るまで3時間もかかった。
●右足付け根あたりが痛い
5日前から急に右足親指の付け根あたりの左側が痛くなってきた。赤くむくんでいて触ると痛い。右足裏の内側を床につけると痛いので、外側だけを使うのだがそれでも痛いし、力が入らない。親指を使うことができないと力が入らなくて不便なことが分かった。ビッコ歩きである。
こんなことは初めてだが、体験的にはこの痛みは、転んで腕骨にヒビが入った時の患部とと同じ感じである。でも、ひびが入るほどの衝撃を右足親指近くに与えた記憶が全くない。
2番目の関節が痛い |
そうか、寝てるだけでも痛いから、明日は近所の掖済会病院に行こうと決意する。掖済会病院の整形外科には、20年前にここに移転した時も右足股関節が痛くて診察してもらったのが初めて(2003年)、その次は自転車から落ちて腰椎圧迫骨折の時(2015年)、それ以来である。
●久しぶりに病院に
ということで2022年7月8日、うちから50mほどの病院に、杖ついて15分くらいかけてよちよちと歩いた。7年ぶりに掖済会病院の整形外科で、8時半受付開始、9時診察開始とて、8時40分に入った。出てきたのが12時だったから3時間20分もいたことになる。
診察は予約者が先らしく、1時間も待った。読むべき本を持ち込んで読むべきところを読み終えた。若い男性医師(釜田祥史)の診察は足の状態をちょっと触ってみて「痛風かもしれません」とて、血液検査、尿検査、X線撮影に回された。
採決する女性看護師が私の腕の静脈を探しあぐねて、「いつもどのあたりで採りますか」と聞く。「いつもといわれても、めったに採られないので分かりません」、しばらく探してようやく見つけたらしく無事採血完了。X線はさすがに全身ではなくて、右足首から下だけ撮影だった。近頃はX線も当然デジタルでフィルムレスと、後で見た診療明細に書いてあった。
それらの結果が出るには1時間かかり、それからようやくまた釜田医師の診断に戻る。
モニターに血液検査の数字が並んでいるのを見せながら、
「いくつかにエンショウがあります。これは痛風ですね」
「エンショウって何のことですか」
答えてくれたが実は覚えていない。延焼か円生でもないな、まさか艶笑でもないな、なんて考えていたら、左耳から右耳へ頭を通り抜けた。
●痛風の診断
要するに痛風なんだろ、友人に多くいるよ、数字を見てもなんだかわからないよ。要するにたくさんの検査項目の中に何か不都合な数値があるのだろう。
だが整形外科に来ることにしたネットページ「強剛母趾」とは異なるのが解せない。
「先生、ちょっと立ち入って伺いますが、どの医科に診てもらうかネットで見たら、わたしとピッタリの症状の足の骨の病気が乗っており、その病名は忘れましたが、そこには整形外科に行けとあり、だからここに来ました。でも、今お聞きすると痛風とのことですが、そのネットにある骨の病気ではないのですね。では内科に行くべきでしたか」
「痛風は整形外科でも内科でもどちらでもよいのです。X線撮影写真でご覧のように骨に異常はありません。痛風の痛み止め薬を1週間分出しますので、また来週に状況を見ましょう」
「おお、これが私の足の骨ですか、へ~、面白いなあ、ちょっと写真撮らせてください」、足の骨写真を見ているうちに、何しに来たのか忘れた。
ということで、こちらの都合を聞かずに一方的に1週間後の「次回予約票」を渡された。こいつは全く予定のないやつだと見破られたらしい。
診療費は1320円、処方箋薬は痛み止めとその薬用の胃薬1週間分で180円、3時間半でこの値段なら映画見るよりも安いヒマツブシだった。
●本当に通風だろうか
でも本当に通風かなあ、だって痛風って贅沢病というよなあ、わたしは何の贅沢なものも食ってないよ、グルメ好きじゃないし、そもそも食べ物に興味ないしなあ、それにコロナ禍以来誰も付き合ってくれないから酒もめったに飲まないしなあ。友人たちの中に痛風の奴がいて、プリン体がドートカコートカ言いつつ酒を選ぶのを変な奴と思ってたけど、わたしもそれやるのかなあ。
実はこの病院の整形外科で誤診された経験がある。2003年に初めて来て、股関節の痛みを神経痛と診断された。でも、その治療してたけど、ちっとも治らない。
そこでセカンドオピニオンを市大の市民総合医療センターでやったら、不治の病の大腿骨骨頭壊死症と診断されて治療方法なし、定期検査だけ。
ところが不治の病のはずが半年後に自然治癒した。つまりこれも誤診で、実は大腿骨骨頭萎縮症であったとの診断(詳しくはこちら)、以後は医師を懐疑の目で見る。
今回のように近頃の患者は、あらかじめネットで自分の症状を自己診察してきて、素人考えをあれこれ知ったかぶりで喋るから、医者はやりにくいだろう。しかし、今回のようにこちらにその件では一言も対応してくれないのもどんなもんだろうかと思う。
その逆に、医者のほうは初めて出会う症例でも、その場でネット検索して関連情報を得ることができるから、対応しやすいだろう。
というわけで久しぶりの病だが、このままではわたしの唯一の能力である歩行がなくなって、生きている甲斐がない。とりあえず1週間後に薬が効いて治っているか、それともまたもや不治の病か、はたまた誤診か興味深いことである。 (20220708記)
腫れも赤みも引かない |
毎食後の痛み止め薬が効いたのか、痛みは9割がた消えたので、歩行が楽になった。しかしまだ右足親指第2関節あたり甲と裏の腫れが引かないので、歩行時に違和感がありかばうのでビッコ歩きになる。指に触ってもなんともないが、腫れのあたりに触ると痛くはないが違和感がある。
贅沢病といわれる痛風にかかるとは、平素は粗食だし酒もコロナでの飲み会禁止だし、徘徊で適宜運動しているから、私に覚えがない。ちかごろ何か特殊なものを食ったに違いない。考えていて思いついたのは、7月2日午後に昔山岳部仲間7人との会合あり、とんかつパクパクビールガブガブ、これだな、7月4日午後から痛くなったということは、痛風毒が足まで回るのに2日かかったのか、そうに違いない。
(20220712追記)
10日の症状とあまり変わりないが、また痛くなるという恐怖からは逃れている。
同年輩の友人たちに「貧乏な俺だって贅沢病になったぞ」と自慢メールを出したら、数名から先輩として返信があった。
「贅沢病にようこそ」と歓迎をされ、とにかく水を飲んで痛風毒を流し出せとの助言も有り難く嬉しい、水ならば薬と違って貧乏人向きだ。
ゆっくりと近所買い物往復を復活したが、徘徊はまだ怖い。
(20220715追記)
予約していたこの日に診療に行った。医師が見て触り聞き、治りつつあるとのこと。
「もしもかかりつけ内科に行きたいならそうしてください」というのは、「前回に私が痛憤なら外科じゃなくてないかでしょ」と聞いたことを覚えていたのだろう。
「いや、かかりつけって無いし、そもそもめったに医者にかからない。今更どこかのないかを探すのも面倒なので、続けてよろしく」
塗り薬と尿素退治の飲み薬を1か月分処方、診療代200円、薬代250円。所要時間は受付から支払いまで30分で、前回の3時間と大きな違い。
2 件のコメント:
贅沢病に、よくぞいらっしゃいました!!
酒、ビール(所謂プリン体)がいけないという。特に、酒に加えて酒の肴:例えば、牡蠣、動物の内臓、魚の卵、白子、Etc. Etc.が悪いとされている。
へんてこな薬より、水をかぶるが如く飲むと良い。(最低一日につき、ペットボトル3本 = 750mlx3 = 2.25リットルの真水を飲み、体の毒を流しだすことが、最良の策。)
さらに、変な薬より、運動をする。頭の体操よりも、筋肉の体操をする。。。。等、など。 大竹
大竹へ 20220711 伊達美徳より
コメント感謝、本当に痛風かまだ疑っているが、もし痛風ならば、うまいものを食ったせいでだが、いつも粗食だし、もともと食い物に執着がない。
思いついた痛風になった原因は、コロナ一服で久しぶりに山岳部仲間との宴会で、ビールガブガブ、とんかつパクパクやったのが、発病の2日前だったから、その時に毒が足まで来るのにその時間がかかったということらしい。
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