2023/11/08

1733【史上最高暑い夏】コロナニモ夏ノ暑サニモマケズ生きのこる老いの柳腰

 言われなくてもそんな気配があったが、今年の地球の気温は、1940年以来の史上最高だったと、EUの気候情報機関が発表した。地球の平均気温がどんどん高くなっているのだそうだ。このままトレンド通りに上昇ると、いったいどうなるのか。


 そもそも平均気温とはなんだ?、世界各地の毎日の気温を記録して、それらの平均値をとり、それの1年分の平均値をとるのかしら。そこには人間が住むことのできない場所の温度も含まれるのだろうあ。分っていないが、まあいいや。

 過去最高ってやっぱりなあ、とは思うものの、本当かしらとも思う。そもそも人間が暑い寒いというのは、人間の感受性を基準とするものだ。そう、気温が高いから暑いのではなくて、暑いから気温を見ると高いと知るのだ。人の個性によって暑い寒いは異なる。温度の高低と暑さ寒さとは一様に連動しない。

 とすればこの新聞見出しの「史上一番暑く」とか、文中の「2023年が記録上最も暑い年なる」とかの記述は間違っている。「史上一番高気温」とか「記録上最も気温が高い年」というべきである。ま、どうでもよいことだが。

 現にわたし個人の皮膚感覚として、今年が最も暑かったとは言えないようなのだ。わたしの夏の暑さを客観的に表現するのは、自室のエアコンである。ここに住みだして20回の夏を過ごしたが、昔の方が冷房にした夏の日がはるかに多かった。今年は冷房にしたの日は5回もなかった。

 住んでいる住宅ビルのまわりの環境は変わらないから、今年が特に暑かったのではないと客観的に言うことができる。これはおかしいと言うべきであろうか。
 よくよく考えてみると、住いのハードウェアとしての物理的な環境は変わらないのだが、そこに住んでいる自分の身体が変わってきているのであった。

 そう、後期高齢者ともなると、身体の感受性が衰えているに違いなくて、当然に温度への感度が鈍り、当然に夏の暑さも感じなくなる。そうに違いない。「老人には暑さ寒さがこたえる」と言うのは嘘と、身をもって実証している。暑ささえも柳腰でやり過ごすのだ。

 と言うわけで、今年の夏も、自分が気が付かないうちに熱中症になり、コロリと逝くかと期待していたのだが、コロナニモ夏ノ暑サニモマケズに生き残った。
 気温が高いことと暑いこととは違うことなのだと、改めて思う。

(20231201追補)今朝の朝日新聞に同じような記事があるので記録のために載せる。


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