コロナでバッタリだった外国から日本にやってくる人たちの数が、ようやくコロナの前の水準に戻ったのだそうだ。このグラフの訪日客の全部が観光客かどうか知らないが、まあ、ほとんどがそうなのだろう。
思えばコロナのおかげで、日本も静かになっていたのに、あの喧噪な人々がまたどどっとやってくるのかと思うと、うんざりである。典型的なのが、近所の横浜中華街である。
観光業で食っている人達は良いだろうが、地域生活者にとってはちっとも良いことはない。まあ観光地帯に近づかけねば良いのだろうが、日々の徘徊で時には気になるので、どんな感じだろうかと野次馬に出かけては、毎度毎度のガキの騒ぎに辟易するのである。
コロナ中は中華街も港あたりも、静かでよかったなあ。
人影まばらで静かな横浜中華街大通り 2020年5月 |
この訪日観光客相手に儲ける観光事業関係者は、地域生活者になにか慰謝料と言うか、迷惑料と言うか、呉れているのだろうか。観光収入を基にする税金がまわりまわってこちらにも何か恩恵があるのかしら。気が付かないなあ。
その一方で、日本の実質GDPはこの7~9月期では、マイナス成長だそうである。良く分からないが、この外来観光客回復とGDPダウンとは無関係なのだろうか。不思議である。
そしてこのままいけば、名目GDPはインドにもドイツにも追い抜かれそうとあるのだが、これもどういうことだろうか。
生活者にとっては、この数年間はちっとも豊かにならないどころか、むしろ貧乏になろうとしている日常感覚が、このように数字に現われるのだろうか。
生活圏は観光客に荒らされるばかり、日常物価は上昇するばかり、年金は目減りするばかり、地球は人間がいがみ合い、空気は汚くなってきたし、こうなればもう超高齢者は生きているうちに、この先に良いことはなさそうな世の中である。まったくロクでもない時代を生きたものである。ヤレヤレ。
それにつけても思うが、あの静かな街を懐かしいなあ、またコロナがやってくることを期待しているぞ!
(20231116記)
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伊達美徳=まちもり散人
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